黙祷の日
あの日から、自分に変化が起きた。
それまでと全く変わったというよりも
意識していなかったことが浮上して、
無視できなくなった感触に似ていた。
自分の「今日」は、見かけ上、「昨日」と変わりないのに
とんでもないことが、あの場所で続いていて。
突然、調べ始めた。
一日中調べものをしているような一年だった。
失われた命に失礼でない生き方をするしかない。
今日は黙祷の日。
まだ、その出来事の意味を
きっと、ちゃんと、わかっていない。
何年も、たぶん死ぬまで
津波と原発が問いかけたものから
意識を離さないでいく。