はじめてのアルウィン – 4(終)

2013年11月29日

後半の終了が近づくにつれて、わたしたちの時間がなくなっていきました。
その日のうちに、新潟で待ち合わせがあります。
試合が終わりきる直前に、席を立ちました。1-0での勝利はまちがいありません。

今日が最後の試合とあって、スタジアム内にはこんなコメントが。
見習いたいなあと思いました。(わたし奈良クラブのスタッフじゃないくせに)

さよなら、アルウィン。ありがとう。

警備会社の人、会社スタッフらしき人、ボランティアらしき人、たくさんの人が試合を支えていました。

もときた道を逆戻り。駐車場をめざして歩いていると、背中から場内のアナウンスが聞こえてきました。

他のチームの結果が発表され、山雅のプレーオフはなりませんでした。

J1への片道切符を手にできなかったチームをサポーターたちがどんなふうに見守ったのか、
ほんとうはそこも見たかった…。つい数年前まで地域リーグだった松本山雅。今ではJ2のいいところにいて、
プレーオフを競うまでになっています。奈良クラブは焦ることない。スピードがすべてじゃない。でも、
このサポーターの雰囲気は、今すぐにでも、わたしたちも吸収したいと思いながら帰りました。

宇都宮さんの本にあったことを思い出します。地域リーグを取材するようになって、とかく沈みがちな地方が、Jではないサッカーチームによって元気づけられていくのを見たと。Jを目指す、夢を描く、行動する、失敗する、達成する、そのプロセスの中にしか、地域に力を与えるものは存在しないでしょう。プロセスに、どれだけ地域のみんなが関われるでしょうか。奈良クラブの将来を夢見ました。

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