朝が気持ちよかったという気持ちを残したいだけ

2020年10月27日

朝が冷えるようになってきて、起きるのが少し遅くなってきた。午前6時に外が白みはじめる。
6時半には畑に着くようにしていたけれど、秋になってからは7時前後にずれるようになった。

今日は快晴。

市街地のはずれにある自宅は、車通りも少なく、田んぼもかろうじて残っている地域だけど
それでも、畑に立ったときの緑と土の香りのする風を吸ったときの清々しさは比べ物にならない。
車で10分ほど移動するだけで、空気の味が変わる。畑はすごい場所だ。

このひとときのためだけでも、畑を借りられて(事実上は、使わせていただいているだけ)良かったと思う。

バッタが嬉しそうに飛び回る。どうやら、葉物野菜をむしゃむしゃ食べているのは彼ららしい。
こちらも対策しないわけにはいかないけれれど、ぴょーん!と目の前に現れてきて、
なんの警戒心も感じられらない姿を見ていると、
とにかくうちのを食べつくさないでくれたら、あなたを駆除しようなんて思っていないから
よろしくお願いね、と頼むしかない。

スコップで土をほじくるだけで、ミミズが眠そうに現れて、あわてて土の中へ戻ろうとする。

ミントはあいかわらず威勢よくはびこって、わたしにとっては美しい景観を作る(人によっては憎らしいのかもしれないけど)。

台風で倒れたマリーゴールドは、倒れたまま頭だけを持ち上げて蕾を膨らませている。
もうしばらく花を楽しめそうだ。コンパニオンプランツとして大活躍。

毎日、昨日よりも少し変化した姿を見せてくれる野菜たち。
植えたばかりの玉ねぎの苗は、しなっと横たわっているように見えるけど、新しい葉がわずかに伸び始めた。
レタスはあきらかに幅をきかせるようになってきた。
青梗菜はレースのように虫食いだらけだけど、犯人をピンセットで駆除している。

大根は、育っているものと、虫に負けたものがある。育ったものは、土から少し頭を見せてくれるようになった。12月までにどれだけ太くなってくれるのかな。
大根の近くにコンパニオンとして植えた人参も、大小あるけども、一部は人参らしい葉っぱを茂らせている。間引きした苗は、避難スペースに移植した。収穫できなくてもいいので、生きられるだけ生きてほしいと思う。
じゃがいもも生育に差があるけれど、茎も葉も立派になってきた。
ネギはいつでも持ち帰ることができる。もうネギは買わなくてよくなった。(冬になったらさすがに枯れるのかな)
ポットに植えたそら豆は少しふやけてきた。定植の日までここで育てる。
なぜか枯れずに乗っているトマトが、寒そうに青い実を実らせている。赤くするには、防寒してやるといいらしい。
しそはタネを結んで、溢れるのを待っている。

えだ豆きゅうりバジルが終わっていった。

去年までは想像もしていなかった未来イメージがうっすらと浮かぶようになった。
夫である通称隊長が、思いのほか、畑カツを楽しんでくれるようになったことが大きい。
自分ひとりだけ夢みていてもしょうがないことだったのだが、
この調子なら、いつかは現実味をおびるかもしれない。もっと畑に近い暮らし(現状、庭のないマンション暮らし)。

草木染めにいいというセイタカアワダチソウ。薬草でもある。

その日が来るとしたら、今はそのためのトレーニングにあたる。
どんな街がいいのか。どんな家がいいのか。全くわからない。
ただ、家から遠くない場所で畑が借りられたらなあ。
今日のような日は、そう思う。

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