気になることば、リトルプレス。
今はもう、なくなってしまったのですが
数年前まで、近鉄奈良駅の近くにビブレがあり、その地下に啓林堂さんがありました。
わたしはそこへ行くのが楽しみでした。
本に出合う場所は、本屋さんがいいですね。
このごろは、消えていく傾向にありますが・・・。
この本も、地下の啓林堂さんで出合いました。
それ以来、数年間、本棚に置いて可愛がっています。
リトルプレスとは何か?
2011年に発行されたこの本には、こうあります。
「リトルプレスとは、自分ひとりで、もしくは仲間といっしょにつくる、小冊子のこと」
わくわくします。
そして、今検索してヒットするのはこんなページ。
http://motokurashi.com/little-press-book/20150331
ここでは、リトルプレスとは
「個人や団体が制作から流通までを手がける冊子のことで、別名を小出版と言ったりします。」
そうです、新しいことではなく、昔でいえば「ミニコミ」です。
ただ、少し違いを感じるのは
かつては活字中心だったのに対して、今はデザインの要素が大きくなっていることでしょうか。
印刷が安く簡単にできるようになった時代を反映するかのようです。
この記事によると、
「リトルプレスは第3のフェーズを迎えている」
とのことで、「2015年を迎えた今が、リトルプレスでご飯を食べていける人が現れたという、第3のフェーズです。」となっています。
いいなあ。これはエルインク的には理想です。
そんなことができたらいいなあ、わたしには無理よねえ・・・
と、早速「無理」と決めつける残念なサガ。
しかし、考えてみれば、今編集でかかわっている「さとびごころ」も、
「個人や団体が制作から流通までを手がける冊子のこと」に違いはなく、
気づかないうちに、リトルプレス業をやっているのではないかと気づいたところです。
「さとびごころ」は個人で手がけているのではなく、団体のほうです。
しかし、個人がそのまま表れるようなものこそ
リトルプレスの楽しさかもしれません。
自由なテーマで勝手に作ったものが、もしも誰かに喜ばれたら
こんなに嬉しいことはないですよね。
リトルプレスを作る人は、溢れる思いを抱きしめながら
発行されているのではと思います。
作ってみたい・・・。と、思って試作してみました。
http://office-l-ink.com/archives/date/2015/08
わたしは編集系のタイプなので、
自分を表現するより、誰かのを作らせていただくほうがわくわくするものですから、
勝手に作っても怒られないような人が
どこかにいないかなあと考えました。
いました。
さとびごころの特集記事のひとつを
冊子のスタイルに編集しなおしたのです。
選んだのはライターの北井さんのページ。
北井さん、遊ばせていただいて、ありがとうございました。
楽しかったです。