京都のマンガ出張編集部

2013年09月12日

親しい方には、Kが漫画家の卵であることを話すことがありますが
このごろ、「京都にトキワ荘プロジェクトっていうのが、あるんだってね」と言われるようになりました。

その存在はKが本気で漫画家を目指してからは、チェックはしていたものの、Kには縁が遠いようで
あまり家族の間では話題になったことがありませんでした。

そのトキワ荘プロジェクトに感謝すべきことが先日ありました。

京都国際マンガ・アニメフェアー2013というものが、9月7日と8日に 京都国際マンガミュージアムで開催され、その中に「マンガ出張編集部」というものがお出ましになっていると、お知り合いのFさんからKにお知らせが届いたそうです。(Fさん、いつも本当にありがとうございます)

Kはふだんから ふとんでごろごろしているような性格ですが、この時ばかりは、作品を持って出かけたらしい。

有名編集部がずらっと40のブースを並べ作品の持ち込みに対応してくれるという、地方在住者には夢のような企画。
受付で、希望の編集部を告げると整理券を渡され、順番待ち。
作品を見てもらい講評が終わると、また受付にもどって、整理券…ということを繰り返すのだそうです。
午後になってから到着したKは終了までねばっても4〜5社くらいしか回れなかったそうですが、ということは、
編集さんは、一人一人に対してじっくり作品を読んで講評してくださっていたということなのです。

Kが持ち込んだのは、今年講談社のアフタヌーンで審査員特別賞をいただいた処女作。他の人の意見も聞いてみたいということだったそうです。
講談社さんのことはちゃんと告げたうえで、見てもらいました。おおかた、画力に難あり(描けば勝手に上手くなる)、展開がもたつく、デジタルで作って、などが多かったようですが〔笑)
その中に一社、とても気に入ってくださる編集者さんがいらしたそうです。すいません、メモさせてください。

絵には味があるから、へんに上手くなろうとして味が消えないほうがいいですよ。
周囲からあれこれ言われて描けなくなるくらいなら、何も気にせず描きたいものを描けばいいですよ。
講談社さんでの掲載が最優先なのは理解していますが、よかったらぜひ、うちでも掲載を目指してほしいです。

ちょっとスランプ気味のKでしたが、この日の夜からまた、がんばってネームを描いているようです。
講談社さんには、いまだにネームが通りません。これは当然のことらしいです。
最初の受賞から5年くらいはかかるのが普通らしく、1年以内で掲載されるとしたら、ものすごく順調ということらしいです。

Kの受賞は今年の4月ですから、来年の4月までに掲載できるかどうか???? 
生活がありますのでね、原稿料がもらえるようになって欲しいわけです。原稿料が…。

さて、トキワ荘プロジェクトについてのメモです。

■活動の内容と目的:
 本気でプロの漫画家を目指す若者に、都内で低家賃の住宅(シェアハウス)を提供しています。
 漫画家の卵がいち早くプロとして自活できるようになるために、アルバイトの時間を減らし、自己投資や本業に専念する時間を作れるようにすることが目的です。
 また、講習会の開催や漫画関係の仕事(紙・デジタル両面)の斡旋・仲介を通じてより高いレベルで切磋琢磨できるコミュニティを形成し、漫画家としてのスタートアップ期を支援します。

出張編集部は、去年から開催されている京都国際マンガ・アニメフェアと連動して年に一度開催されるということのようです。(まちがってたらごめんなさい)

ありがたいことです。さすがは京都さんです。
京都市内には、京都精華大学、京都造形芸術大学、京嵯峨芸術大学…漫画学部や漫画学科を持つ大学があり、マンガ家志望者が多い。
京都国際マンガミュージアムもあります。(Kが小学生のときに連れてってやりました。なつかしい)
これを奈良で望んでもないものねだりでございまして、京都は近いのですから近鉄で出張編集部へ行けばいいのでございます。

来年までには時間がありますから、マンガ家志望の方、それまでにまた作品を仕上げて持ち込んでみましょう。
丁寧に、きちんと、見てくれるのが、何よりですよね? 怖い? わかる!怖いですね。そこ、そこを超えるのですよ…。

Kは、目下講談社さんへの(没らない)ネームを
描かねばなりません。