新潟で木質ペレットのこと、見てきました。
きちんと書こうとすると、どんどん日が過ぎて、記憶も薄れてしまうので、とりあえず書いておきます。
11月に、(アルウィンを見たあとで)新潟のさいかい産業さん、WPPC(一般社団法人木質ペレット推進協議会)さんを訪ねました。
さいかい産業の古川さんは、かつてMくんが仕事上で出会った人です。その頃から、奈良で木質ペレットが広がったらなあ…という夢をみていましたが、機が熟すには長い年月が必要でした。
木質ペレットは全国的にはこの10年でずいぶん広がったようですが、奈良県は後進県のまま現在に至ります。でも、奈良県の実験プラントを見て、タイミングが訪れたのかなあと感じています。
さいかい産業の古川さんに会いに行こう!Mくんと決めました。
(到着した夜は、おいしーーーーーい日本酒をご馳走になりました(^^))
まずは、国産ペレットストーブを自ら開発した古川さんの拠点である株式会社さいかい産業(現在はアウトドア用品総合メーカー・ユニフレームで知られる新越金網株式会社の系列会社です)へ。
古川さんはネアカでアツイ人で、わたしたちを明るく迎えてくださり、社内に展示されたストープを次々と点火して、ゆらゆらと揺れる炎を見せてくれました。
上記のストーブは「MT-311 SUMITA」という品番がついてます。311はあの、忘れもしない震災のこと。岩手県陸前高田市に隣接する住田町で、木造仮設住宅が建設されたとき、この小型ストーブが開発され、91戸に設置されたのでした。MTとは、仮設住宅建設をバックアップした一般社団法人モア・トゥリーズ(代表・坂本龍一)から。「あの日から日本は変わった」と、いつか言えるようにという願いが込められています。
そして、きゃーきゃー盛り上がってしまったのがこれ。
このストーブの燃料となるのが、木質ペレットです。翌日は、(古川家の自家製ベレットボイラーも見学してから)木質ペレットが作られている現場を案内していただきました。古川さんは、もともと障害のある人が働く場を作りたいとの思いがある方で、市内の施設あおぞらポコレーションの理事も兼任されています。まずはそちらへ。
昼食を食べる間もなく、秋葉バイオマス協議会さんのペレット工場から、長距離移動して十日町市へ。障害者の支援をされているNPO法人あんしんさんを訪ねました。もともとはトイレットペーパーを作るのが有名だそうで、広い施設で50名近い人たちが仕事をされていました。(株)北越融雪社長である樋口さんが会長をつとめていらっしゃいます。ご家族には、「またやるの〜?」と言われながら、支援活動をどんどん拡げてこられたそうです。十日町は豪雪地帯で、多くの家庭では屋根に融雪パネルをしこみ、雪を溶かしているそうです。燃料は主に灯油で、年間にして30万円(たしか、そう聞きましたが、ご家庭によると思います)くらい各家庭の負担となるそうです。これを木質ペレットのボイラーでやれたら…というプランが実験中でした。
十日町では、なめこを菌床栽培がさかんで、使用済みの菌床(広葉樹のおが粉)をリサイクルしてペレットにし、ボイラーの燃料にします。なめこ菌床独特の性質にあわせて、難点を解消する特別な家庭用小型ボイラー、その名も「ペレヒカリ」が開発されました。あんしんさんでは、ペレット製造をされるとともに、このボイラーを実験的に設置されていました。
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灯油のレートに一喜一憂することなく、地元でのリサイクルにも貢献する木質ペレットで、豪雪地帯の悩みが解消されるならば、大変夢のある事業だと思いました。WPPCの佐藤さんは、地元が何に困っているのかを理解して、それを解決するためにどうするかを考えることが大事とおっしゃっていました。
最後に、とってもおしゃれな、ペレットストーブのショールームを案内していただきました。(時間切れのため、予定をひとつ諦めました)
新潟市と長岡市にあり、アクタスも取り扱っているインテリアショップ、SHS(Seet Home Store)さん!十日町からの流れで、長岡市のほうのお店に行きました。
きゃーきゃー言いました。
きりんさんは、木質ペレットを燃料としたアウトドア用グリルヒーターです。
先日、奈良クラブのサポーター仲間と、里山機構の里山をお借りして、アウトドアパーティーをやりましたが、そのときに機構さんがお持ちのきりんさんに登場していただき、みんなの注目を集めました!モテモテな感じでしたよ。
さて、この研修を無駄にすることなく、ペレットストーブの魅力、楽しさ、価値を、どんなふうに伝えていこうかなあと、Mくんと相談しながら、協力してやっていきたいわたしです。古川さん、佐藤さん、そして阿部さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。