人生必需品

2013年11月21日

生活必需品て言葉がありますね。災害時などに、なくてはならないもの。
ふだんはあたりまえに思っていても、どんなに大切だったかと気づかされます。
食料、水、衣服、暖房、洗剤、トイレットペーパー、etc.

それなしには生存に関わるようなこと。

その一方で、それがなくても死なないけれども、なくてはならないものもありますね。
それを仮に人生必需品としたら、あなたにとっては何ですか。

わたしの場合は紙とシャープペン(できれば消しゴム)。
いえ、これは余談です。

人生必需品の一つに音楽があると思っています。
音楽はプロのミュージシャンだけのものではないです。
わたしが想像するに、音楽はきっと神や自然とココロを一体化させる
触媒のようなものだったのではないでしょうか。

もしも水の一滴が落ちる音だったとしても。
もしも草が風に揺れる音だったとしても。

音が精神に及ぼす力は感じられます。

わたしたちにとって、音楽はイコール音楽産業という印象が強いのですが、
音楽を産業にしたのは人間の勝手でありまして、
本来は、ビジネスになろうと、なるまいと、
あってあたりまえで、なくてはならないものであるような気がします。

わたしはソングライティングもできませんし、楽器も遠い昔に放棄して
今ではピアノもフルートもできなくなりましたので、
事実上、音楽産業のお世話になりながら「これ、良い曲だなあ〜」と感動するのみ。
(こんなことを書きながら矛盾していますが、そんなに聴かないタイプです)
波長のあうものが、なんであれ … 、
もしも民謡だったとしても演歌だったとしてもクラシックだったとしても
学校で歌わされた唱歌であっても、
ピーーーーーーーンとくるなら、それは触媒でしょう。

もっとも身近な楽器は自分の体です。
ハナウタ、手拍子、フィンガースナップ。
それさえなくても、想像するだけでも音楽は鳴り始める。
お金も不要。

そして、楽しいときやしんどいときに
それを聴くとなんだか癒されたり、励まされたり、盛り上がったり。
いっしょになれる仲間がいると増幅されたり。
中には演奏できる人が現れます。
歌う人も現れます。
同じ音楽が好きなら、いっしょにピーーーーーーーーンを楽しめる。
ココロまで繋がったかのようなハッピーがあります。

農耕を中心とするコミュニティーには
いっしょに作業するときの歌があります。
海で漁をする歌もありますね。
いっしょに歌って、元気を出して、楽しさで緩和するような
厳しい仕事だからだと思います。
収穫を祝い、感謝する時も音楽は欠かせません。

人と音楽の深くて楽しい繋がりは
音楽産業の浮き沈みとは関係ないものです。

うちのソングライターには、人生必需品になるような
歌を作ってもらえたらなと思います。

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