自分のしていることを言語化

2014年11月04日

何をしている人ですか、と聞かれることがありますが、
いつも一言でいえず、もごもごしていました。
最近は、簡単に「編集やその周辺のことです」と言っていますが、
それ以上に聞かれることはあまりないところを見ると、
何も伝わっていないのかもしれません。

伝えることに関わっていながら
これは、あかん!かな???

そもそも編集という言葉の意味が広くてぼんやりしてます。
あれも編集?これも編集?

一般的には、出版社と書き手との橋渡しをする人、
というふうなイメージでしょうか。

実務としては、企画、取材、執筆、原稿整理、レイアウト、校正、印刷
などなど、多種類あり、どれかひとつをとっても専門家が存在しています。
編集するなら、そのどれもに関わることになります。
出版するものによって、一切関わらない部分もあったりします。
編集するなら、専門家の方に信頼してもらわなければなりません。

ともすると、レイアウト職人のようになっている自分に、
「なんか違う…」と思うこともあります(笑)
個人レベルの小さな自営なので、
華々しい世界にはあまり縁がありません(自慢にならないわ)

これとは別に、
「編集って、何だろう」ということを
しばしば考えます。

わたしが辿り着いたのは、
情報を整理して分かりやすく並び変え、
元の状態よりもいいものにすること。

(ちなみに、ビッフォーアフターという言葉は大好き)

そう考えると、根っからそういう人ではないかと
思い当たることもあります。
「あなたと話していると、自分が何を考えていたのか
気づくことができるわ」と言われることがありますが、
これもおそらく、あいづちをうちながら
相手のおっしゃることを無意識に編集しているのではないかしら。

話を戻して、と。

わたしの場合は、ここに「美しく、できればおしゃれに(予算内で)」
という要素を入れようと日々奮闘します。

正しさだけの情報はつまらない。
楽しさか、もしくは美しさ、どちらかが欲しいのです。
(言うは易しですが、方向として、ということで)

編集の場としては、印刷物がメインですが、
ウェブの場でも編集の要素は求められるのではと思います。
むしろ、これからはそれが重要だ、などといった記事を読むと
「お」と思ったりして。

ウェブは、時代の要請であり、逆らうつもりもなく
恩恵にもあずかっているのですが、
やはり、木から生まれた紙に印刷され、
電源がなくても読んだり眺めたりできて
運ぶのも、あげるのも簡単で、
リサイクルもできるし、
燃やせば灰になる、そういう紙媒体を
やはり愛しく思っています。

今、奈良では正倉院展で賑わっているようですが、
あの時代の書き物が残っているのは
和紙と墨のおかげ…。

余談ですが、下記のように
あえて印刷にこだわった会社があったりすると
嬉しく感じます。
http://jam-p.com/

夢は大小たくさんありますが、
小さな夢をひとつ挙げるなら
自分で選んだテーマで、
ライターさんやデザイナーさん、カメラマンさんなどなどが
協力してリトルプレスすること。
音楽の好きな人で言うなら
「バンドしたい」の感覚でしょうか?

何のテーマで?
それは、まだここには書きません(笑)

今は与えられた仕事を通して、
自分の思いをのせたり、
経験を拡げたりしています。
(このままで終わっても、悔しくはないのです。
わたしは自分のお客様が、好きです。ありがたいことです。)