画塾

2015年07月27日

次男Kは今、漫画家をめざしています。
高校では、2年生あたりから寂しそうでしたが
同じ頃に画塾に通いたいと言いました。

自分から「何かしたい」ということの少ない子でしたので
それがとても嬉しく思いました。
美大に行くかどうかは別として
インターネットをいっしょに見ながら探しました。

入塾したばかりのころ
「将来は漫画家になりたい」と先生に言ったそうです。
その塾は、京都の芸大に進学したい子たちが多く
漫画に特化した指導はあまりされていないようでした。
でも、先生はKの希望を否定せず、
尊重してくださいました。

わたしは、
「そういう人は多いけど、漫画家になれる人は少ないし、
もしなれたとしても食べていける人は少ないですよ」
と言われるのかな、と思っていたのです。

事実、わたしはそれを思って
デザインのほうへ進学したほうがいいのではと思っていました。。。
そのくせ、漫画を目指しておられる知人の息子さんを
Kといっしょに訪ねたりしました。
その方は100%漫画家になる決意が固まっており
それ以外の道は考えていないとのことでした。
そしてすでに、いわゆる「編集さんがついている」状態で、
デビュー直前・・・という雰囲気でした。
その帰り道、Kは
「漫画へ進む」と言いました。

Kは学校へ行きたくない日はありましたが
画塾へは必ず行きました。

わたしたちは、帰りが深夜になるKを
車で30分かけて毎回夫婦で迎えに行き、
帰り道に「今日はどうだった?」と聴くのが楽しみでした。

Kのことはいつも心配でしたが
自分が試されているような気持ちにもなりました。
Kが自分で選ぶことを尊重しようと、
それだけ決めていました。

画塾がなかったら、Kはもっと暗い高校生活になっていたのではと思います。
画塾の友達とは今でもつながりがあるようです。
先生のことも、変わらず尊敬しています。

わかりあえる人が少なかった10代のKの
心を支えてくれたとも言える
画塾に感謝しています。

Kは今、8月に締め切りの作品を描いています。
目標が達成できるかどうか、わかりませんが
自分のベストを尽くしてほしいと思っています。