田舎と繋がりながら、都市部で暮らす。

2020年04月14日

田舎暮らしということばに、憧れを持つ人が増えていると思います。
都会の閉塞感にこりごりした人や、
田舎にこそ、新しい可能性を感じる人もいることでしょう。

田舎も、高齢化の現実の中、
移住者に活路を求めています。
かつては、よそ者として警戒していたはずですが
それを受け入れる他はない、という状況になってきています。
ただ、表面的にいわれているほど、よそ者の流入を望んでいるわけでは
ないんじゃないかなーというのが肌感覚。
致し方ないという思いがあるのではないでしょうか。
その、口に出せない部分も、よそ者は知る必要があるかもしれません。

移住は今も流行しているのでしょうか。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/54980
都会から田舎に移住する人が増えると
様々な衝突や葛藤が生まれますので
そこを平和的に乗り越えられる両者でないと
難しい面があります。
そういうことも、浸透してきた頃でしょうか。

移住する人は、全体からするとごく一部です。
そして、それでいいと思う。
変化というのは少しずつのほうがいい。
民族移動が起こったら、ゴミ処理、排水処理、住宅地のことなど
都市とおなじ問題が起こり、環境が汚れるでしょう。
自然の許容量の範囲内で変化が起こるのが望ましい。

だから、わたしは、都市に暮らしながらも
自然が与えてくれる喜びが感じられることが
大切ではないかと思います。
死ぬまで都市で暮らす人が圧倒的に多いのであれば
都市暮らしをいかに自然に近いものにするか、だと思う。

わたし自身も、ことあることに
「もしも、あの場所に移住できたら、、、」と考える癖がありますが
現実的には、そう簡単に移住できないであろうこともわかっています。
「あの場所」を大切に思うならば、移住だけが方法ではありませんし、
その地域が求めていることで、自分も楽しいと思うことを実践することだと思います。
具体的には、訪ねること。とにかく訪ねること。そこから始まるいろんなことを体験していくこと。

もう一つは、どこにも移住しないで
今この場所で、どれだけ居心地よくできるかということ。
国も、行政も、自分の都合で変えることはできないけれど
自宅とその周りだけなら、自分の好きなように変えていくことができますので
まずは自分の暮らしを望む方向へ近づけていくことです。
インテリア、エクステリア、リフォーム、道具や食べ物、暮らし方の選択。。。

その一つとして、最近興味を掻き立てられているのが援農です。
農のボランティアを募集しているところは、まだ多くありません。
なぜなら、ボランティアを受けることそのものが、なかなかの負担だから。
昔からその地で代々農家をしてきた人は、あまりやりたくないかもしれません。
ですが、都市暮らしの経験があるIターン者やUターン者、または
農村活性化に取り組む地域などでは、少しずつ始まっています。

都市部で暮らす人はどうでしょう。
畑も無理。ベランダ菜園も無理。だけど農が恋しい。そんな人がいるはず。
そんな人には、援農をおすすめしたい。
わたし自身、数カ所で援農体験がありますし、中には
継続的に関わりたいと思っているところもあります。(しんどくて、楽しい)
一方で、農産物を家族だけで支えるのは難しくなっている現状もあります。
かといって、未経験の人に手取り足とり教えてまで手伝ってもらいたいと思うでしょうか。
少なくとも、農的経験者であることや、栽培に対する方針に合意できないと無理だと思いませんか。
援農体験をとおして、農と接点がなかった人たちに縁が生まれ、
援農体験から、家庭菜園に進む人があったり、
プロ農家を手伝いながら報酬として現金でなく作物をいただけるようになったり
そんな動きが広がっていくといいんじゃないかなあと思っています。
そのときだけの気まぐれでないレベルの、「関わる意思」が育ってからでいいと思うのです。

コロナの予防のひとつに きれいな空気をたっぷり吸うこと、というのがありました。
こんなときは、そもそもきれいな空気の中で暮らしている
田舎の人々はラッキーそのものですね。
都市部の人、田舎へ遊びにいく人、お願いですからマスクをして行ってくださいね。