Tシャツはメッセージ ソーシャルウエアブランドJamin

2015年02月25日

京都の京田辺市にある創業したばかりの
ソーシャルウエアブランドの代表の若者の話を聞いてきました。

こちらでは、毎週新しいデザインのTシャツをネットショップで発表し、
商品ひとつにつき700円を社会貢献事業をしているところへ寄付しています。

週が変わると、デザインも寄付先も変わります。

会社の名前はJamin http://jammin.co.jp/

記憶ちがいのところがあったら申し訳ないのですが
自分用のメモのためにも書いておきます。

代表の西田太一さんは、高校時代から DJが大好きで
大学(関西の有名な大学の理系)に進学してからも学業以上にDJに夢中、それだけで
生活していけるほどの収入があったそうです。
しかし、卒業のためにはどこかの研究室に入らねばならず
たまたま所属した研究室は国際問題をテーマとしていました。

卒業のためには、海外へ研究に行かねばなりません。
西田さんが遭遇したのは、途上国で「チャイ?」と思うような
飲料水を飲んでいた人々でした。
「水の浄化はそれほど高度な技術を必要としない。自分にも何かできるんじゃない?」
研究室に入ったときは、卒業後の仕事はDJと決めていた西田さんでしたが
「こんな仕事があるんだ…」と気づいたといいます。
この体験をきっかけに大学院に進んで研究を続け、
国際貢献をする仕事を志すようになりました。

そして、実際に途上国の政府と会議をするようなコンサル会社に就職しました。

プロジェクトは大規模でしたが
すぐそばにいる目の前の人に対して何もできない…
という思いがあったそうです。

このような経験とあたためてきた思いが形となり
会社をやめて昨年2014年に立ち上げたのがJaminでした。

準備期間はわずか3ヶ月。この間に、200店舗近くのアパレルショップを見てまわり
250箇所にプレスリリースを送り、
30人(だったかしら)近くの業界の先人に教えを請い、
1000枚の名刺がなくなるほど人に会ったそうです。

そしてできあがったのは、
中国で生産するのではなく、国内で生地、糸、縫製を発注した
メイドインジャパンのTシャツに、寄付先に合わせたデザインをほどこしたTシャツです。
「社会貢献団体に寄付が集まることで
その団体が資金繰りではなく、活動に専念できるようになってもらいたい」と西田さん。

寄付先と契約するのが一番困難だったそうです。
実績がなく、信用してもらえなかったのが原因だったとか。
そこはどうやって打破したのかというと
西田さんの先輩にあたる方の会社と契約したことが突破口となりました。
その会社が大変信用のある会社であったため、
他の企業も信用してくれるきっかけになったそうです。
もちろん、新聞等でとりあげられたことも
ちゃんと伝えていきました。

今までどんなところに寄付をしてきたかを紹介してくださいました。
障害者の性をサポートする団体。
クリックひとつで寄付できるサイトを運営する団体。
ハンバーガーを一つ食べると、ハンバーガーを一つ寄付できる団体。
フェアトレード会社。
などなど。

西田さんは、意識の高い人たちだけでなく、
たとえば若い女の子が普通に寄付できるような社会にしていきたいとのことでした。
そのためには、社会貢献する会社の商品だからではなく、
「おしゃれだから、かっこいいから」欲しいと思ってもらえる
アパレルを目指すとのこと。
実際にサイトへ行ってみましたが、これなら欲しいな!と思うデザインでしたので
早速一枚買いました。

実際のところ、JaminでなければTシャツに3000円は払わなかっただろうと思います。
わたしはTシャツは1000円から2000円くらいのものを買っています。
でも、なぜ買うのか?
やはり、社会貢献につながる消費をしたい、という思いがあるからです。
ファストファッションには、途上国で過酷な労働を強いられて生産されるものがあると聞きます。

わたしに購入ボタンを押させた動機として、Jaminが「売り上げを寄付する」メーカーだからというだけでなく、
国産にこだわることで、地場産業の活性化にもつながるだろうことや
誰かにしんどい思いを強いて大企業が儲かる仕組みに加担しなくてすむ
ということががあります。

買ってしあわせ、売ってしあわせ、生産者もしあわせ、
っていう経済を、これからもっと作っていかなくちゃですね。
Jaminでは、幸運にも日本という恵まれた国に生まれ暮らしている感謝を
「お買い物」という行動に反映させることができます。

Jaminが、どんな団体を寄付先として選んでいるか(選んでいくか)
を知ることは、社会にどんな問題があるのかを知る機会にもなるでしょう。

わたしが関心のあるテーマもあるでしょうし、
今まで知らなかったこともあるでしょう。
そういう情報を得るサイトでもあると思います。
Jaminが今までに寄付した先 http://jammin.co.jp/pastcharity/

Jaminが全てをできなくても、第2第3の
Jamin的な企業が誕生してもいいと思います。

国際的に見て日本は寄付する人が少ない、ということは
よく耳にしますね。
西田さんは「どうすれば寄付したくなると思いますか?
逆に寄付しないのはどんな理由からだと思いますか?」と問いかけました。
講演に行った先でも、研究は忘れない!西田さんでした。