「若者は500万円でローンを組まずに、田舎に土地と小屋を買いなさい」とのこと。
夫が昔からお世話になっているNさんを京都の山奥へ訪ねました。
早速の余談。夫のことをブログ上でなんと呼ぶか、いつも困ります。いまや、当オフィスのスタッフでもありますので、なんらかの呼び方を決めたいものです。店長でもないですし、隊長にしましょうか???)
Nさんは、リタイア前からいままで40年間、この山の家みお住まいで、次々と暮らしや活動上のチャレンジされており御歳80歳オーバーでありつつ、元気もりもりです。
畑の作物も立派に育ち、苗木だった樹木も屋根をの高さを超えています。梅雨前の最後の晴天かと思われる、さわやかな空、緑の木陰、その下にテーブルと椅子を持ち出していただき、ランチやお茶を楽しませていただきました。
そのなかで熱烈おすすめだった本がこちら。
そうそう。同時多発的に、多くの人が(わたしのまわりだけでしょうか?)同じようなことにワクワクしているのだなあと、プチハイになります。
ダーチャとは?(すでにご存知の方も多いと思いますが)
ロシア語でダーチャはダーチ(与える)という動詞に由来し名詞ダーチャは(与えられたもの)の意味である。これは1700年代にピョートル大帝が庭園付き別荘を家臣の貴族たちに下賜したことに由来する。現在のような大衆的ダーチャは第二次世界大戦中から大戦後の食糧不足の対策として、市民に対し土地を与えるように州政府や国に要求する運動が起こり、1960年代にフルシチョフ政権が一家族に最低600ソートック(平米)の土地を与えるよう法制化したものである。当初は物置小屋程度のものが多かったが最近のダーチャはインフラが整備され、電気、ガス、水道、舗装道路まで完備しているものがある。サンクトペテルブルグ郊外にはダーチャ行の専用鉄道まである。ダーチャの家屋も次第に贅沢になりサウナやプール、本格的キッチン、子供の家まで備えたものもある。普段は近隣の都会(車で30分 – 1時間程度)に居住し、週末のみ利用する持ち主が多い。特に夏の間は盛んに利用され、夏休みに家族そろって長期間ダーチャで過ごすケースも多い。かつての貴族の別邸から掘っ立て小屋のようなものまで、規模や質はさまざまである。(wiki)
参考記事
https://tabi-labo.com/282916/houzz-dacha-1
ロシアのダーチャは、かなり本格的なセカンドハウスというイメージですが、Nさんの説によれば、もっと小さな小屋のイメージです。
最低限の滞在ができる場所。子供を遊ばせられるよう、週末に通い、野菜を自給します。都会では賃貸住宅にしておき、仕事はそこから。あるいは、奥さんと子供さんがダーチャに暮らし、だんなさんは週末に帰ってくるスタイルもあり。今、女性が働くケースが増えているけれど、それほどお金になるとは限らないし、ダーチャに暮らすことでコストが下がる面もあるから、とんとんじゃないか?教育は、オンラインも発達しているし、いくらでも工夫できるだろう。
500万円くらいなら若者でもなんとか貯金できないか。足りないお金は親から借りるなり、支援してもらうなりして、200坪くらいの土地を買うのだ。ポイントは買うことと、ローンを組まないこと。
借りるのではなく、買ったほうがいいとNさんは言います。これは、購入先の地域の方との人間関係が希薄な場合が想定されています。購入者は、あくまでよそ者。実際に繰り返されている事例として、畑を借りた人が3年で返してほしいと言われるのです。放置され荒れていた畑が、やっと整ってきた頃に「返却してほしい」と言われたら心が折れますね。そのため、購入のほうがおすすめとのこと。
もしも、地域の方と長年の信頼関係があれば、また話は変わってくるかもしれないというのがわたしの感想。都会から、環境だけを求め、地域への貢献(役割の負担など)を考えない移住者への反発も、一方では存在します。ここのところは、本当に丁寧に考えないといけません。ロシアのように政府のお墨付きのもと与えられる場所ではないのですから。。。
現代の子供たちは遊ぶ場所がない、自然からダイレクトに学ぶ場所がない。わたしも、本当のそう思う。そしてパパやママは現代の都会の仕組みに潜在的な違和感をもち、もっと自然に近づきたいと望んでいるのではないでしょうか。
でも、今のままでは、何も変わらないかもしれません。
そこで、ダーチャ的発想。
Nさんは言います。
定年になったら、小屋のとなりに部屋を足したり、新居を建てたりして永住し、大人になった子どもたちの故郷になってあげようと。畑は難しく考えなくていい、 まずはタネをまき、失敗しながら上手になっていけばいいんだからと。何年か後には、立派に栽培できるようになっている。
古民家の再生を考えたら、新築と同じくらいのお金がかかってしまう。ローンを組んでしまったら、総額で大金を払うことになり、働いても返済で消えてしまう。だから、現金がいい。予算の範囲で小屋を建てなさい。電気はひいてもらえるし、水道が通っていれば、自宅までだけ自費で引く。
Nさんは基本的に都市型の人で、地元の方とのおつきあいは少ない印象です。ここのあたりは人それぞれのケースがあるかもしれません。
わたしだったら、大好きな地元の人が住んでいるような場所がいいなあ、、、、、、などと、妄想だけがじわっと広がりました。もう子育ては終わっているけれど、だからこそ、少し自由になったし、ダーチャ的なもう一つの家があったら、どんなにいいでしょう(妄想です)。
まちがっても高級リゾート地、ではなくて、手のとどくもう一つの居場所。。。
200坪といわず、100坪でもいいんですけど。。。(妄想です)