材木がいーっぱい。吉野貯木まちあるき。
木質ペレットのことを妄想し始めてからというもの、森や木材のことが気になって仕方ありません。そんなとき、見つけたのがこの「第2回吉野貯木まちあるき」というイベント。M氏が、奈良クラブの試合日だというのに「こっちへいかなくちゃ」というので、「これは何か呼ばれているな」と思って、行ってきました。
イベント案内サイトはこちら
参加費無料・予約不要・各部ガイド付き、ですよ。もったいないくらい。
わたしたちは第2部への参加希望、交流会へは参加しませんでしたので、正真正銘無料で楽しませていただきました。
ちなみに、第1回のときも情報はキャッチしていました。吉野材を使った暮らしの道具デザインコンペとのからみで行われていました。デザインコンペの「リ・デザイン部門」では、友人のめぐちゃん(セレクトショップ恵古箱オーナー)が審査員をしていたので、お店でチラシを見つけました。まちあるきを主催されているのは「吉野と暮らす会事務局」(吉野林材振興協議会)さん。と、オフィシャルな呼びかたをするとそうなりますが、わたしはかえって、地域おこし協力隊の加藤さんが中心になって企画されましたと、うかがったほうがピンときます。誰かが起案し、誰かが集まり、ものごとが起こっていくんですもの。
第2部は、吉野神宮駅前で集合でした。わたしたちだけ?と、思っていたら1部から継続参回の方たちがランチを終えて集まってこられました。加藤さんとも、ここでごあいさつ。(Oさんのお友だちって、この方ですね)
駅の裏手、吉野川の方向に降りていくと、びっくり仰天の別世界。さっきまで、吉野神宮〜古のカオリ漂う観光の拠点という雰囲気だったのに、たちまち、キャッチコピーにあるとおり「まちがひとつの製材工場!」の現場へと様変わり。
材木、材木、材木です。こんなにたくさんの材木と一度に見られるだけでも、圧倒されます。先日、奈良県の林業は全国的にみて下位のほうに沈んでいると、耳にしたばかりです。そんなことは想像しにくいエリアでした。
それでは、簡単に2部のコースをおさらいしましょう。
【阪口製材所さん】吉野材をふんだんに使用のモデルルーム。和のタイプ&モダンなタイプがありました。
【丸商店さん】吉野材のiPhoneケースをお作りになってます。削りだしの工程を見せてくださいました。
【坪岡林業さん】聖山というブランドをたちあげ、木のある佇まいを提案されています。素敵な空間でした。
【吉野中央木材さん】ダイナミックな製材の工程を見せてくださいました。
こうした見学スポット以外にも、わたしがわーわーと喜んだのは、昭和的建物の数々。観光目的で歩いていい場所ではないと思いますが、まちあるきの機会がありましたら、木造の建物が好きな人には、わくわくゾーンだと思います。
2部だけでも、充分楽しかったので、1部から3部、そして交流会まで参加された方は、さぞかしティープな一日を堪能されたことでしょう。
奈良市内に住んでいると、吉野林業は「聞こえてくるけど、よく知らない」ままで終わってしまいます。今回、こうして現場に触れさせていただいて、とても有り難かったです。うちは、吉野の木材をふんだんに使った家には、たぶん一生縁がないかもしれません。でも、吉野の森が作ってくれた水は、市街地に繋がっています。その水で作られるお米もあります。直接的でなくとも、吉野の恩恵を、誰もが受けています。吉野はほとんどが人工林。昔から森とともに生きてきた人々に守られ続けて今があります。一度手を加えたら、ずっと加え続けなければ、森も死んでしまうといいます。森がいつまでも元気であるため、わたしたちが美味しい水に恵まれるため、気持ちのいい木の家がもっと増えるため、受け継がれた林業の技術が継承されるため、… 一人の生活者としても吉野にもっと親しんでいきたいと思いました。
今回出会ったみなさんに感謝です。
なお、俚志を通じて出会った、まちおこし地域協力隊員の吉村さんに再会しました。第3回まちあるきでも会えるかな?楽しみです。
ここでお知らせ。
今、吉野貯木のガイドブック「ちょブック」+貯木マップが制作中とのことです。発刊予定は2014年3月。それにあわせて3月29日(土)に「第3回吉野貯木まちあるき」が開催されます。奈良県立図書館では、発刊に合わせてイベントも行われるとか。
まちあるき、ちょブックのゲット、図書館のイベント、興味のあるかたは、チェックです。