森のはなし 終わりました(^^)

2016年12月18日

森の案内人 三浦豊さんをお招きし、奈良市のフェローシップセンターにあるぷろぼの食堂を会場に
2016年12月17日(土曜日)に行いましたイベント「森のはなし」が終了しました。
定員35名のところ、40名近い方にお集まりいただきました。

1000年のカツラの木をトップ画像に

三浦さんがなぜ森の案内人をするようになられたか のお話が中心でした。
その中に、居心地のいい場所とは、人為と天為が調和しているところ、
という言葉がありました。

自然と人間では、結局は自然のほうが強いと思います。
もし自然が災害も起こさず、おだやかでいてくれるならば
人間は、そこに科学技術を持ち込んで自分たちに都合のいいように改変できますけど。
その過程で、調和が崩れると、環境問題が起こってきます。

昔の人は、だから自然に感謝することを学んだのだと思います。
感謝する対象に無茶なことはできない、という自制や、
ちょっとゲンキンですが、感謝してますので、よろしく頼みます、という
自分たちへの許可も得られたのではないでしょうか。

現代でいうと、それにあたるのが、
わたくし風の解釈では「近自然」なのですよね。
自然そのままでは、今を生きる人にはなかなか大変なこともある、
でも、人間のほうが自然に近づき、自然の働きと人間の都合の調和を図る技術や思想が
「近自然●●」にはあるように思います。
●●には河川づくりや、森づくりや、街づくりなどが入ります。
そこが「居心地がいい」とすれば、これは、やはり「それでいいんだよ」ということの
しるしではないかと思うのです。

近自然は、外国からやってきた謎の技術・思想ではなく
わたしたちの先人がしてきた「こと」・「もの」の中にも
たくさんつまっているのではないかと気づかせてくれます。
つまり、日本の(自分たちの地域の)自然や風土、暮らしの営みを
もう一度、敬いをもって知っていくことが、これからの幸福度に関わってくると思います。

ゲストの谷林業 谷茂則さんは、三浦さんの森のはなしと、「林業」というものが
どうつながるのか、自分の中でも十分にピンときているわけではない、と
楽屋裏で語りながらも、谷林業の紹介をしてくださいました。

三浦さんと谷さん


(谷さんは山林所有者さんですが、従来の山守制度が崩れるなか、あたらしい林業をつくろうとしています)

三浦さんがイベントの中で、森のこれからについて質問を受けたとき
「どうしたらいいかというと、森を好きになることでは?」
と、おっしゃっていました。
自分が好きで、大切に思っているものが、どうあってほしいのか?
そこから、一人一人が考えてやっていくことだと思う、と。

わたしも、好きでもなく関心もないことのために
エネルギーを使う人はいないと思うんですよね。
だから、まずは森というものが、とても魅力的なものなんだというふうに
感じていただくきっかけを作りたくて、その第一人者(^^)と言える三浦豊さんの
お話をお届けしたかった次第です。

自分たちが暮らす地域での森を思いだしてみましょう。
行ってみますか?
知ってみますか?
そこで、かならず「林業」の存在に気づくと思います。

そこから、林業にも関心を持つ人がでてきたら、、、、
高齢化により放棄されつつあると言われる森にも
なにか、よい兆しが生まれてはこないだろうか、、、、そんな願いもこめました。

三浦さん、谷さん、お越しくださったみなさま、ぷろぼの食堂さま、
ありがとうございました。

これからも、楽しさを忘れず、
森関係の企画ができたらいいなと思っています。

理系、文系、体育系、どちらからのアプローチでもいいと思うんです。
業界の方のお話を街の人が聞いて「知らなかった・・・」という発見があったり、
街の人の思いを業界の方が聞いて、今後のプランのヒントにしていただいたり、
何かしたいけど、縁がないという人に縁ができたり、
疑問が生まれたり、誤解がとけたり、、、
とにかく、、人と人が会って話ができれば
いろいろ生まれるんじゃないかなと。
プレーヤーとして活躍する人だけが大切なのではないと思います。
プレーヤーには、そのまわりに協力したり応援したりする人が必要です。
その一人になることも、「できること」の一つだと思うし。
それぞれの人にとって「できること」が見つかれば、と。

ちなみに、わたしは完全に文系です(^^;)