深夜2時から4時まで
深夜、ある理由で高周波で電子的な音が部屋で聞こえていて、眠れなくなり時計を見ると午前2時だった。
前の日の夕方あたりから、気分がふさぎはじめていた。
やるべきことはあるが、まったくやる気になれず、できない自分にいらだち、
そこから芋づる式に世界から無視されているような気分に落ちる。
次男の部屋を覗いてみると、暗い中でモニターだけが明るく光っている。
いつもの通りゲームをしているのだ。
空恐ろしくなる。これでいいのか、と思う。小言は言いたくないが、時々口をついて出てしまう。
「その話はこの間したでしょう」
と、言われる。(たしかに、この件については先日話したばかりだ)
「明日はバイトがあるし、そろそろ寝ようと思っているんだし
そこに居られると寝る場所がない」と迷惑そうだ。
「その話をしにきたのではないの」
半分は寝ぼけているし、なんだかイライラもしていたので
「とにかく、さみしいから話がしたい」
というわたし。
次男「え、さみしいの」
そこから2時間くらいつきあってくれた。
次男がいっしょに住んでいて、よかったと思う、こんなときは。
このごろは本音の話ができるようになってきた。
次男の予想していなかった胸のうちなども、聞かせてもらえる。
自分のつまらない話も受け止めてもらえる。
次男の声は、低めで小さくて響きがあって、聞いていて落ち着く。
すこし元気が出た。
いつまでも、つきあわせるわけにもいかない。
もう一眠りしようとベッドに戻った。