近頃、川を見ることってありますか。
春が近づいていますね。
春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく
咲いているねと、ささやきながら。(文部省唱歌)
こんな、川、今ありますか?
学校帰りや、近所の遊び場に。
わたしたちの世代が子どものころは、こんな川があるのはあたりまえで、
ここまで見なくなるとは想像していませんでした。
その変化の中で考えさせられ、自分の価値観の一部になってしまいました。
「自然が壊れる壊れる、っていうけど、自然なんか腐るほどある」、、、って
自然に恵まれた場所の人から聞いたことがあります。当時、私は子育て主婦でした。
今、その川では、鮎釣りをする人の姿が、ほとんど見えなくなりました。
その川の鮎は、美味しくないそうです。
わたくし、釣りは全くしません。が、釣りができることの意味については
とてもとても関心があります。
アメリカの映画 ダムネーション
日本で初めてダムが撤去された川があります。つい、昨年のこと。
ダム撤去が決まり、堰がオープンになった当時の動画。
この動画の中にでてくる、地元の高齢者の方の言葉を
ぜひお聞きくださいませ。
平成30年3月、ダム撤去の記録動画。(熊本県企業局)
この川に、行ってみようと計画しています。
その時は、また報告しますね。
国は今でも、ダムを作ろうとしています。
わたしはそれがいいことだとは思えません。どうしても。
かつては、ダムに夢を見た時代があったことも事実です。そのために、命を張った大きな努力があったことも。
でも、これからの時代には、その功罪の両方を見て、
ダムを安易に作らないでほしい、必要のないダムを撤去してほしい。
そう願わずにはいられません。
「税金を使ってそんなことをするのか?」と、ダムネーションの映画の中で誰かがいいました。
作るときには、そんなこと言いましたか?と、思います。
公共工事は、雇用創出になると聞いたことがあります。
それが、自然を壊して開発するときの、正当性を示す言葉でした。
ダム撤去も大きな公共工事ですよね。(ダム建設費用に比べたら激安ですが)
ですけど、そういう時は「無駄だ」って言われそうな予感がします。。。(汗)
電力は、再生可能エネルギーへシフトして。(理想は自宅または地域で自給)
治水は、森林によって。氾濫域を確保することによって。
地域振興は、自然資源を生かしたクリエイティブな企画によって。
川は、森からの栄養を海に届けます(ダムがあると、それより川上のものは届きませんが)
川は、生き物を育み、本来なら、無尽蔵に魚や貝がとれます。
川は、災害を起すこともありますが、近年の水害は人災の要素が指摘されています。
冠水することがあっても、家が流されるほどの災害は一生に一度あるかないか。
実際に、もしそんな災害があった場合、
自然な災害であれば予測もでき、逃げる時間もあるものですが
ダムが放水さたりすると急激に増水。
「あっという間に水が増えた」と、とてもよく聞くようになりました。
川は、美しいものです。本当は。
それが「フィクション」でしかなくなってしまう前に、取り戻せないものでしょうか。。
下記は、まだ残っている美しい川の動画です。
削除されるかもしれません。今は見れます。
(後日記 やっぱり削除されましたー。下記のアドレスからアクセスしてみてください。番組の内容が紹介されています)
見えないものが見える川
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586969/index.html
自然は、もともと、生きるのに必要な素晴らしいものを無料で与えてくれています。
そこに介入しないと生きていけないのが人間なので
介入の仕方をよく考えて、自然を壊すのではなく自然にならい、共存すればいいのです。
日本の伝統的な技術の中に、ヒントがあります。
外国に学ぶのもいいですが、めぐりめぐるとヒントは日本にあったりして。
ヨーロッパの人が「もともとは日本から学んだんだよ」と言った話も(現地を視察した人から)聞いたことがあります。
現代でも、アイデアや技術はすでにありますが、社会全体にはなかなか広まりませんね。
そのへんが、難しいところなんだろうなあ。
わたしも、アホなりに、勉強して、伝える力をつけたいものです。
せめて今ある美しいものは、次世代へつなぎましょう。