畑は庭のようでもあり、学校のようでもある。

2021年07月20日

日中の気温が、たちまち35度以上をマークするようになってきました。
熱中症に気をつけるシーズンが来ましたね。
無理にマスクをしないようにしたいと思います。
(暑いときにマスクをするとクラクラします、わたし)

 

 

昨日、不耕起と無施肥のことを書きました。

 

畑は耕すもの。
肥料は施すもの。

身の回りの畑を見ても、あきらかにそうです。

 

なぜ耕さずに野菜が育つのか。
不思議でしたけど、ひとつ理解できたことは、
菌の働きがあると、菌が耕すらしいんですよね。

そもそも何故耕す必要があるのでしょう。
土に空気を含ませるため。
雑草をすき込んで駆除するため。
かな?
あまりにも硬く、通気性も排水性も悪い場所なら、
最初は耕す必要があるようです。
けれど、いい畑になっていくと、もうその必要はなくなる。
団粒構造という、ほくほくとした黒い土の層ができている畑。
そうなるように、人間の手助けは必要です。
どうやって、耕す必要のない畑を作るか?

 

それが雑草でした。
雑草以外にも、籾殻、竹炭、木炭、籾殻燻炭、わら、木材チップ、竹チップなど
いろいろありそうですが、実際どう使うのがいいのかは
まだ勉強中です。

 

なぜ雑草を使えばいいのか。どう使うのか。

自然栽培系の人の取り組みを見ている(読んでいる)と、
みなさん共通していることがあります。
 

1.雑草は刈る(全くの自然放任ではない。野菜が雑草に負けたらさすがに困る)
2.刈った雑草は、作物の根元に置く。(鋤きこまない)
3.作物の根が張る範囲程度の雑草は、このように草を置き、その周辺は残す。
4.残すといっても、それは一年草。地下茎のある多年草は成長点(地面ぎりぎりが多年草の草の成長点)で刈るか、抜く。
 

いやしかし、この季節、放置すると草ぼうぼうになってしまいます。
野菜の光合成にとって、いいとは思えない。でも、一年草は背が低いものが多く、生えていても畑の乾燥防止にもなり、
野菜の根元の雑草を生えにくくし、時期が過ぎれば自分から消えていき、畑の肥やしになるらしいです(野菜よりも低く維持)。
雑草に朝露がつくのも、水分保持にいいらしいですね。

 

一方、多年草は、ほっておくと毎年地下茎が発達して、地面を固くするらしいから、こまめにひいて
増えないようにする。見た目が稲のようなものが多いです。
ヨモギもスギナも多年草(薬草としてはありがたいのですが畑の野菜とは共存させないほうがいい)。

 
イネ科の雑草って、ほんとにしぶといですよ。成長点から刈っても、へこたれずにしっかり再生してこられます(ある意味えらい)。

 

一年草の雑草は花がかわいかったり、抜くとしても根が浅くて簡単で、憎めない。
ごめん、多年草。景観上のこともあるので、多年草は刈るようにしています。
しかし悪者とは限らず、多年草って、栄養分のない土地でも元気に芽生えて土をよくする働きがあるそうです。
功労者なんです。けど、うちの畑ではわたしに刈られています。
畑以外のスペースでは、刈り払い機係の夫に刈られています。
草マルチにするには、葉や茎のしっかりした多年草のほうが向いているようです。
一年草は残す、多年草は草マルチ。ちょうどいいですね。

 

さてさて、畑を耕さずにすむ(これは将来の状態ですが)ために、雑草をどうするかというと、
草マルチにして、そこを菌のすみかとしてもらいます。米ぬかをパラパラすると菌が喜ぶ。
糸状菌という白いカビができるとOK。うちの畑ではまだ見たことないです。
目に見えるほどになるには、それなりに発達して束にならないと見えないのかもしれません。
この糸状菌にしっかり働いてもらって土づくりする方法がありましたので
今回は、テストとして、畝の上にたっぷりの草を載せ(鋤きこまない)、ビニールマルチをしてみました。
2ヶ月か3ヶ月後、、、うまくいけば、ここに苗を定植して育ててみようと。

 

マルチをしておくと、糸状菌は地中に伸びて、根粒菌と協力し
野菜の根っこに栄養分を与えるそうです。
でも鶏糞などの肥料があると、野菜は「そっちでいいや」ってことに。
おやつがあるとごはんを食べない、みたいな。
だから無施肥であれば、野菜は菌から栄養をもらうらしい。

菌が地中の伸びるときに、土を団粒構造に変えていくらしい。
だから不耕起可能になる。

 

鋤きこまないのはなぜ?
若い草を土に鋤きこむと、土の中で分解が始まり
そのときに野菜に必要な成分を消耗したり、発熱する場合もあるから
NGだそうです。
実際には、少々のことならいいんでしょうね。背丈の低い雑草とか。
また、野菜と同居せずに時間をかけるのであればいいんでしょうね。
でも育成中の畑では、やめておこう。
土の上に置くと、空気に触れるし(糸状菌は空気が必要)、しばらく土をカバーして、
のちには土に還り、栄養になると。これを繰り返すから、土が良くなると。
そういうことかな。
 

だいたいイメージはできましたので、定植する日を待ちましょう。
最初からうまくいかなくてもいいのです。
失敗すると、今自分がどの段階にいるのかがわかり、とてもいい経験になります。

 

自然栽培では、作物を作れば作るほど、土がよくなるような管理をするので
不耕起が可能になるはずなのです。
耕してしまうと、菌が作った地中のネットワークがご破算になり、
肥料を与えないとうまく育たない、ということみたい。

 

耕す必要がなくなる。
化学肥料はもちろん、有機肥料であっても肥料はかえって良くない。(加減を見て少し応援)
毎年作れば作るほど土が良くなっていく。

 

シンプルに整理すると、目指すのはその状態です。

そして畑全体が緑に覆われていて、庭のように居心地がいい場所であること。
果樹やハーブも元気で、季節の花も咲いてる。
いいなあ。そんな畑で過ごすのはいいなあ。

 

不耕起無施肥と一口に言っても
何種類かやり方があることがわかってきました。
ある人は、多種類のものを密植させよう。
ある人は、単種類がよい。
ある人は、腐葉土、籾殻などを鋤きこむ。
ある人は、外部から何も持ち込まない。
それぞれに実践から生まれた理由がありますので
自分勝手に混ぜないほうがいいのでしょう。

テストしたかったら、その方法を守ってみるのがいいと思っています。

 

でも一番大事なのは、自分が使う畑を知っているのは自分ですから
観察して、体験して、失敗して、成功して、
自分なりの方法を見つけることかな。
農法の開発をしてるわけではなく、販売を目的ともせず
ただ土や野菜と戯れながら、日々発見があり、勉強になる、それが楽しくて。
最後には、「おいしい!」が待っています。

 

まずは、有機農法。
次に、雑草を生かした方法で。
いずれは混植もしてみたいです。
落ちた種から「勝手に生えてきた!」みたいな野菜も食べたいぞ!