CLT BOOK

2016年11月10日

奈良市大宮町にあります社会福祉法人ぷろぼのの木造ビルができたのは今年7月のこと。

CLTを構造材に用いた新しいタイプの木造ビルです。
愛称はフェローシップセンターと言います。

ビルを建てるつもり、、、、ということは、いつも親しくさせていただいているぷろぼの理事長から、数年前から聞いていましたが、だんだんと具体化していき、いよいよ設計者の方も見つかったころ。

「CLTで建てるかもしれない」ということになりました。
CLTであってもなてくても、奈良県産材が使われてほしい。。。と願ったのですが
それがかないました。このビルのCLTは十津川材が使われています(外観からは見えませんが)。
(仕上げ材も県産材がふんだんに使われています)

ぷろぼのはちょうど、10周年にあたるので、その記念もこめて
また、木の使い方の例として広く皆様にご紹介する意味もあると考え
本を作ってはどうでしょうか、とオススメしました。

そして、そのディレクションを坂本大祐氏にお願いするのがいいと思う!と
事務局長に進言させていただきまして(これは自分ひとりでファインプレーだと思っていますが)、
おかげさまで素敵な本になりました。
坂本氏も吉野林業地である東吉野を拠点にされ、林業にも関心のある方ですので、なおさらバッチリです。

そして、ビルの竣工から3ヶ月たった10月。やっと本ができあがりました。
写真の美しさと迫力はカメラマンの西岡潔氏の腕のたまもの。
デザインのすばらしさは、長岡デザインさまによるものです。

この本に、自分も何かで関わらせてもらいたい・・・という願いもかない、
テキストを担当させてもらえ、わたくしにとってもかけがえないことで、感謝しております。

フェローシップセンターができるまで 森から街への木の旅

冬の寒ーい日、十津川村まで取材に行ったこと、ほんとにいい思い出。

伐採の現場に初めて立ち会い、その厳かさに圧倒されました。
木の生命が終わる瞬間でした。むごいような気もします。
ですが、こうして他の命をいただいていることを自覚して、
だからこそ大切に思い、それを作ってくれている自然との調和を目指したいのです。
ビルになった木は、これから何十年も、新しい役割を負って新大宮の街の中で生き続けます。

建設中、幾度となく通った工事現場。CLTが立ち上がったときは内覧会も行われました。

設計の浅田先生も、施工の大倭殖産さんも、初めて続きのプロジェクトに
ご苦労をされた結果の竣工でした。プロジェクトを振り返っての浅田先生による寄稿には
設計に関心のある方にも興味を持っていただければと思います。

設計の浅田先生からは、ビルの概要やプロジェクトを振り返ってのご寄稿をいただいています。

このブックのお披露目会が11月1日行われまして、、、、
急な企画でしたがセミナールーム(ぷろぼの福祉ビル5階)が満席になりました。
(お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。。。本当に)

理事長がごあいさつなさっています。

浅田先生のトークは
ぷろぼのからの「木造にして、5階にして、地下に防災ポンプ、屋上に緑!!」という要望を
どうやって叶えるか、検討した末のCLTだったこと、
日本初(市街地、狭小ビル、一階RCで4層のCLTという5階建て)ならではのプロジェクトで
乗り越えなければならなかったいくつものハードルについての解説が。

浅田先生のトーク。会場には、施工の大倭殖産さんのTさんもお見えになっていました。Tさん、大変ご苦労様でした。

本の制作に関わってくださった坂本大祐氏と、これまた全国的にご活躍のカメラマン西岡潔氏による
制作秘話トークも、坂本氏の軽妙な語り口で楽しく盛り上がりました。

だいちゃんのトークは、ほんまに面白いですよ。楽しさと深みがあります。西岡さんも駆けつけてくださり、撮影への熱意が伝わってきました。

トークイベントの後はぷろぼの食堂で懇親会。
最後は、ライブショーになってしまって、関係者ばかり残っていたこともあり
気がねなく盛り上がりました。(まあ、、、わたしがそそのかした感はありますが。。。)
この二人の歌のうまいこと。ありがとうございました。唄ってくださって!!!

聞かせてあげたいですわ!!!!

坂本大祐さんが、尾崎豊などを唄っています

赤司研介さんが、エレファントカシマシなどを唄っています

CLT BOOK。制作チームは、期間中このように本のことを呼んでいました。
正式名称は「フェローシップセンターができるまで 森から街への木の旅」。
ご希望の方がありましたら、ぷろぼの食堂でも扱っておられますし、
ぷろぼののHPからは購入用紙がダウンロードできるようにもなっております。
(2500円なので、友だちからは高いと言われています。すみません!でも価値はあるかと)
わたくしからも、よろしくお願いいたします。

http://probono.vport.org/cltbook/