読書メモ

2013年10月13日

ブログというのは、長く続ける人と、そうでない人がいます。
わたしは日々、たくさんのブログをチェックしていますが、何年もにわたって書き続けている人は少ないです。

わたしが初めてブログを開設したのは、2007年ですが仕事上の必要からだったので全く更新しませんでした。
何を書いていいのか、どこまで書いていいのか、いけないのか、わからないのでした。
好きなことを書けばいいのですが、それなら公開する必要もないのです。

そのため、このブログも長い間、心を決めかねていましたが
始めたからには「続ける」ということにチャレンジしようと思っています。
書くことそのものは苦になりません。
書くだけなら続けられると思います。つまらないことを書くかもしれませんが「継続」第一ということで。

そして、今日は1本目のブログを下書きのまま非公開にすることにし、
そのかわりに、読書メモを載せることにします。

内容はしょうもなくないですが、ブログとしてはあかんかな?

でも、あとあと自分でも読み返したいかもしれないので。
出典は最近読み終えた『股旅フットボール 地域リーグから見たJリーグ百年構想の光と影』(宇都宮徹壱)東邦出版 ¥1429
ですから、詳しくは本を買ってくださいませ。(…は略した部分)

昇格・降格を巡るドラマは、どのカテゴリーにおいても、時に劇的であり、時に残酷である。
そのこと自体を否定するつもりは毛頭ない。が、これだけは強く主張しておきたい。
J1からJ2に転落する場合と、JFL昇格を逃して来期も地域リーグに留まる場合とでは、
その深刻の度合いが大きく異なるということを。
……

選手は限られた現役時代を、またしても劣悪な環境で過ごさなければならない。
…… 一方クラブには、さらなる死活問題が待っている。いつまでも地域リーグで足踏みを続けていれば、
いずれは市民・県民の熱情は冷め、スポンサーも離れていく。そしてついには経営縮小、選手やスタッフへの
給料未払いが地元マスコミに報じられ、ダーティーなイメージを引きずったままJへの夢を断念。
最悪の場合、クラブそのものが消滅、ということにもなりかねない。

JFLで活動を続けることが経営的に困難なアマチュアクラブにとっても、
地域決勝は頭痛の種だったりする。この大会はあくまで「チャレンジの場」であって、
「勝ち抜いてしまっては困る」というのが、彼らの偽らざる気持ちであるからだ。
結局のところ、地域リーグからJFLに昇格する現行のシステムはプロ化してJを目指すクラブ、
地域リーグでの活動を継続したいアマチュアクラブ、双方とも幸せにしているとはおよそ言い難い。

(地域リーグ)そこでは、Jリーグのような派手な演出も、レヴェルの高いプレーも、そして名の知れた選手も
望むべくもないけれど、それでもフットボールの始源的な歓びが広がっているはずだ。
近所の小さなスタジアムで、身近に体感できるフットボールの愉しさ。
そうした場所と機会を日本中に拡げていくこともまた、Jリーグ「百年構想」の重要な使命ではないだろうか。

新たに「わが町のクラブ」が誕生することによって、地域の人々の間に誇りと気概と連帯感が生まれ、
やがて町全体が活気にみなぎり、ついには町の風景さえも善き方向に変えてしまう—そんなクラブの
そしてフットボールの底力を実感

(ファジアーノについて)「一昨年(05年)が200万くらいの収入で、去年(06年)から会社を立ち上げて1200万くらい。
今年(07年)はスポンサー企業が6者から180社まで増えて、それで9000万。とはいえ、今年の予算は1億2000万ですから
大赤字ですよ」そう語るのはファジアーノ岡山SC代表取締役の木村正昭、38歳。…… それもそのはず、この人のキャリアがまたすさまじい。
東大法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社し、執行委員まで務めた正真正銘のエリートである。そんな彼が
高校時代の同級生[グレミオ・ユースを岡山に招いた学芸館の森健太郎]からの呼びかけに応じ、それまでのキャリアに
自ら終止符を打って岡山にUターン。

……

それでも実際に当人に会ってみると、いたって明快なサッカー好きの経営者にしか見えない。前職を辞した理由を尋ねてみても
答えは実に歯切れのよいものであった。
「多くの人と苦しみや感動を共有できるというのは、一番の仕事の醍醐味だと思うんです。この仕事って、人間が本当に
生きてきた証というか、社会への貢献というか、非常にわかりやすい形で具現化していると思うんですよ。
ちょっとカッコつけすぎですかね」

……

それにしても、わずか2年の間でファジアーノの長足の成長を促した、最大の要因は何だったのだろう。

「ひとつは僕が経営陣に入って、はっきりと目標を示したこと。もうひとつは、
岡山にも地元意識を強く持っている人がいたということですね」

転載はここまで。

地元意識? これはタイミングが来ています。あまちゃんが、あれだけヒットしたのは、
日本中で「JIMOTO」を再認識したいという潜在的な志向があったということではないでしょうか?

奈良の地元意識が奈良クラブを後押しするかどうかを左右するなら
わたしたちは、そのあたり、地元愛について振り返ってみたいものです。

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