犬を捨てる人がいる。犬を救う人がいる。人を救う犬がいる。

2014年12月11日

http://www.furusato-tax.jp/gcf/10/

うちには一人、犬好きがいまして。
捨てられて、人を見れば吠える犬との出会いが昔、ありました。

保健所へ送られる直前、
うちの犬好きは、それをなんとか止めました。

いつしかその犬はうちの犬好きを主と思ってくれるようになり、
主の家族にもなついてくれました。

離れて暮らしていたけど
ゴールデンウイーク、盆、正月… いつも迎えにいき
わが家へ帰省させました。(マンションの住人たちに睨まれながら…)

捨てられた犬は、むやみに吠えなくなりました。
何年もかかったけれど、人間が必ずしも自分を殺さないと
理解してくれたと思います。

ある年のゴールデンウイーク。

迎えにいくと、姿はなく。

伝え聞いていた話では、ずいぶん体調が悪かったとのこと。
すっかり年寄りになり、いつか別れの時がくるとは
思っていたけれど。

とむらいもさせてもらえませんでした。

抜け殻のリードが落ちていただけでした。

でも、わたしたちは忘れることができず、
その名前を、いたるところで使っています。

BASIL。

飼ってやれなくて、ごめんね。

うちの犬好きは
いつかきっと、保健所へ行って
もう一度犬を一匹、ひきとるのが夢です。
うちの息子は、父が犬より先に
何かあったとしても
引き継いでくれると言っています。

犬好きが本気なら、
いつかそのくときが来るでしょう。
わたしは犬好きにつきあって、その犬といっしょに
暮らしてみようと思っています。